2015年11月25日

007/サンダーボール作戦 THUNDERBALL





「マネーペニー、帰ったらお仕置きだぞ」





「あらあら、それは楽しみ♪

 もう、待ちきれないわ♪」













この作品から画面がシネマスコ−プサイズになり、内容も大がかりな大作になりました。 

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見所は沢山あるのですが、特に挙げるならスペクターの「No.2」を演ずるアドルフォ・チェリの貫禄。

そして、華やかな悪女フィオナの艶やかさ。

悪役の貫禄・存在感は、品質の重要な要素ですね。


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そしてヒロイン、ドミノ役クロディーヌ・オージェの魅力も忘れてはいけません。17歳の時にミス・フランスに選ばれたという美人。

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この作品の最たる特徴は、やはり水中シーンの出来ばえでしょう。

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監督は、テンポが落ちると言って水中シーンを嫌ったそうですが、手前で活躍するボンドの、その奥、横、上、下で、他の諜報員や、スペクターの手下が、それぞれ別々に独立した活躍をしています。

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こういったスクリーンの奥行きや幅を最大限に利用したカメラワークが、功を奏し、水中であるにもかかわらず、スピード感溢れるシーンを実現させて、その美しさは素晴らしいでき栄えになっています。

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未だ色あせない完成度の高い作品です。






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007/サンダーボール作戦のストーリー:
あの棺、あなたのイニシャルと同じJBよ




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療養所でバカンス中のボンドは、施設内で偶然居合わせた秘密結社トングに関係のあるリッペ伯爵と、アンジェロの不信な行動に興味を抱いて調査を始める。


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その頃、英国諜報部と対立する犯罪組織スペクターは、「2」ラルゴの指揮で、オメガ計画(原爆を積んだ英国の戦闘機をジャックし、英国首相に一億ポンド相当のダイヤモンドを要求する作戦)を実施していた。

アンジェロはNATOダーバル少佐そっくりに整形し、爆撃機演習に参加。


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他の乗組員を殺害し、機を海に沈める。


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スペクターは、2基の原爆を盾に英米に大金を要求し、英国は00メンバーを総動員する。

戦闘機に搭乗していた乗組員の資料の中に、療養所で死んでいた男の写真があることに気づいたボンドは、手がかりを求め、彼の妹ドミノに接触するためナッソーへ飛ぶ。

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ホテルのカジノで、ボンドはドミノの後見人ラルゴと対戦。CIAのフェリックス・ライターも到着。

ボンドとライターはヘリで海の捜査を始めるが、すでに周辺は空軍が調査している。

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ラルゴが怪しいのは分かっているが、原爆が見付からない以上下手に手出しは出来ない。

そうこうしている内に、助手ポーラが行方不明になり、拷問されたポーラは、青酸で自殺していた。

ポーラ救出に向かっていたボンドは発見され、見張りと格闘中誤ってプールに落下したところを、ラルゴからプールに閉じ込められてしまう。

そして、逃げ場のなくなったボンドを閉じ込めたプールに放たれる人食いザメ。

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逃げ場をなくしたボンドは、果たして無事にピンチを切り抜け、原爆を発見し、世界を救うことができるのか?

そして、兄の仇が誰なのかを知ってしまったドミノの運命は!?

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「007/サンダーボール作戦」のサイドストーリー:
こりゃ、紳士の必需品だね



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美しい海と水中での激しい戦いのコントラストが絶品でした。

原作では、ドミノの大胆な車の運転にボンドは惹かれるのですが、本当にボンドは運転のうまい女性に弱いですね。




007/ゴールドフィンガー」でも、ティリーに車で追い越されて、「任務優先だ!007!任務優先!」と、逸る気持ちを抑えつける様に自分に言い聞かせていましたし、「女王陛下の007」でも、トレーシーに追い越されたことから、興味を持ちます。





007/ゴールデンアイ」でも、実に楽しそうに悪女オナトップとカーチェイスしていました。

征服欲が、旺盛なのですね。




まぁ、男はみんなそうですけどね。





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オープニングシーンは、ロサンゼルス・オリンピックでも登場した、あの有名なロケットポッドが出てきます。

冒頭で、珍しくイギリス情報部の会議室が出てきますが、何よりも伝統を重んじる英国らしく、大きな空間に、古式然とした9個の背もたれの長い椅子が並んであり、スペクターのモダン(古い言い回しですが^^;)な会議室との対比が、いいコントラストになっています。

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長いシリーズ中でも、今回のように00課の諜報部員全員が集まっての作戦は珍しいことで、それほど事件のスケールが大きい事が分かり、ワクワクするシーンです。・・・にも係わらず、遅刻して、いつも通りMのオフィスに向かうボンドに、マネーペニーが「今日は会議室よ、何か大事件みたい。ヨーロッパ中の00要員が集まってる」と、それとなく重大事件の香りを匂わしますが、「奥さんの愛犬の捜索かな?」と返すボンドがカッコイイです!これぞボンド!というシーンですね。

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そういえば、最初の黒い画面に白い丸が現れるお馴染みのガンバレル・シーンで銃を撃つのが、ボンドを演じる人間になったのは、この作品からです。

これまでは、スタントの人がやっていたそうですよ。
 
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サントラは、とにかくトム・ジョーンズが歌う「サンダーボール」のテーマを聴いて下さい!

あの後半の叫びが心地良すぎます!!

それとサブ・テーマとの言える「ミスター・キスキス・バンバン」最高です!!







1. Thunderball - Main Title / Tom Jones (3:03) (66/25)
2. Chateau Flight (2:31)
3. The Spa (2:42)
4. Switching the Body (2:48)
5. The Bomb (5:45)
6. Cafe Martinique (3:45)
7. Thunderball (3:57)
8. Death of Fiona (2:31)
9. Bond Below Disco Volante (4:05)
10. Search for Vulcan (2:24)
11. 007 (2:27)
12. Mr. Kiss Kiss Bang Bang (3:18)

Bonus Tracks:
13. Gunbarrel/Traction Table/Gassing the Plane/Car Chase (4:43)
14. Bond Meets Domino/Shark Tank/Lights Out for Paula/For King and Country (8:18)
15. Street Chase (3:23)
16. Finding the Plane/Underwater Ballet/Bond With Spectre Frogmen/Leiter to The Rescue/Bond Joins Underwater Battle (10:15)
17. Underwater Mayhem/Death of Largo/End Titles (10:21)
18. Mr. Kiss Kiss Bang Bang (2:41)



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おまけ



この作品、もともとは映画用の企画としてイアン・フレミングが、ケビン・マクローリー、ジャック・ ウィティンガムと共同で脚本を作ったのですが、この計画は立ち消えになりました。

そこで、この企画をマクローリーに合意無きままにフレミングが小説化したのが、本作の原作「サンダーボール作戦」でした。

この件で訴訟となり、妥協案としてフレミングはその映画化の権利をマクローリーに譲る事となりました。

このため元々本作をシリーズ第一作目として制作する計画を断念して、「007/ドクター・ノオ」を製作したのでした。

マクローリーも独自に「サンダーボール作戦」の映画化を目論みますが、なかなか進まずに、結局、製作者にマクローリーとしクレジットするという条件で、007シリーズ第4作目「007/サンダーボール作戦」が実現する事となりました。

また同時に、マクローリーはこのネタを最低10年間は映画化しない、という約束も取り交わしたため、本作のリメイク作「ネバー・セイ・ネバー・アゲイン」も、1983年まで作られる事はありませんでした。






因縁は、更に続きます。

当初この作品(リメイク版「サンダーボール作戦」)は、「ウォーヘッド」と仮称されていて、内容も「バミューダにスペクターの基地があり、最終決戦の舞台も自由の女神」と言うオリジナル性の強い内容でしたが、今度は逆にイオン・プロから訴訟を起こされて、「サンダーボール作戦」のプロットしか使用できないという判決が出て、本来のリメイク版という内容に落ち着きます。

マクローニーは、当初「ネバーセイ・ネバーアゲイン」以降シリーズとして製作を続けるつもりでいたらしく、ボンド候補をピアース・ブロスナン、次回作の監督をショーン・コネリーで。という構想だったらしいですよ。




更に更に続きます。

当ブログの「007/ドクター・ノオ」で触れた原作シリーズ第一作目「カジノ・ロワイヤル」の映画化権の話を覚えてらっしゃいますか?

マクローリー氏は、「カジノ・ロワイヤル」の版権を持つソニーと共同で「ウォーヘッド2000」の企画、シリーズ化の制作発表しますが、これも法廷へ送られて、シリーズを制作しているイオン・プロが「カジノ・ロワイヤル」の版権を買い取り、ソニーは手を引くという形で和解にこぎつけました。




もし実現していたら、ボンド役はティモシー・ダルトン、共演ショーン・コネリー(ブロフェルド役という噂です)だったそうです。




そして、現在・・・「カジノ・ロワイヤル」に続いて、これまで封印されていた「スペクター」も、本家イオンプロで使えることになって、新作「007/スペクター」上映となります。

待ち遠しいっ!!





THE END

OF

“THUNDERBALL”

BUT

JAMES BOND WILL RETURN

IN

YOU ONLY LIVE TWICE





posted by 大塚陽一 at 10:07 | Comment(0) | TrackBack(0) |   ・ジェームズ・ボンド007
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